この暖かさはいつまで続くのだろうか、再び寒さは来ないのでしょうか。雪が完全に視界から消えて、埃の舞う道路を見ているとついつい学生時代を思い出します。この時期はテニスコートのローラー引きに明け暮れいました。
高校の時も、大学の時も春は鉄製の重たいローラーを部員全員で引く事から練習がスタートします。小石を拾い、デコボコを修正してイレギュラーしないような平らなコートづくりが最重要課題です。大変な作業ですが、春先に屋外で過ごせることが楽しかったのでしょう、まったく嫌な思い出はありません。
次は、ある程度平らに仕上がった地面に白線を引く作業があります。ロープを使い正確に寸法を測り、白い粉を使いテニスコートを完成させます。この段階までに数日間を要しますが、ワクワク感一杯の作業でした。
軟式テニスのコート作りには、また一つ変わった思い出があります。大学2年になり、あまり成績も振るわず悶々としていた時期に、本州遠征の機会があり一流選手の一人が「寝るときにもテニスの事を考えるように」「テニスコート」を模造紙に書き天井に貼ったと発言しているのを聞き、咄嗟にこれだと思いました。
地元に帰り、早速自分の部屋の天井に、模造紙にマジックで実寸の何分の一かは忘れましたが書いて貼りました。そうして、前衛、後衛自分も含めて4名は画鋲で位置決めをしました。その日から、布団に入ると画鋲が4つ付いたテニスコートがいつも頭上にありました。
こうすると、寝ても覚めてもテニスのことばかり考えるようになり、いつの間にか様々なシュミレーションを普段でも出来るようになってきました。当時は特別ことをしている感覚もなく、また、他の部員に話すこともなかったのですが今思えば随分と役立ち、成績にも変化が表れてきました。素直に実行してみる大切さを実感した体験です。
素直さは大事!